New Japan Initiative Blog – 在米コンサルタント3人が日本人ビジネスパーソンに提言します!


Live to work or Work to live?

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Masakiです。カリフォルニアって、多くの波乗りのポイントが州立公園になっているんです。心と身体に気持ちいい事に、国民を上げて取り組んでいる感がありますね。世界中からサーファーが集るトラッセルズ!一般的に景気が良かろうが「悪かろう」が、「それはそれ、これはこれ」で両方に全力投球している感じを受けます。

私のセミナーでも良く話題になるのですが、Live to work or Work to live…

「働く為に生きている」つまり、仕事があっての人生でしょう?先ず、お金がなきゃ、始まらないでしょう?という発想ですね。私を含め日本人は、この発想の方が多いかも知れません。アメリカに移住した当初、住む場所を失って、老人ホームにお世話になっていた時期がありました。この時期は、100% Live to work でしたね。余りにも生活が苦しかったので、「年棒いくら」「会社で役職につく」とか、「キャリアアップ」を目標に10数年頑張ってきました。すると、知らず知らずの内に、生きる事の目的自体が「働く事」にすり替わってしまうんですね。

その対極が「生きる為に働く」つまり、仕事は自分を活かす為の手段の一つ、自分自身を生き切る為の糧の一つという発想です。私の周りのアメリカ人には、Work to live の人達も多い感じがします。日本では、余りお目にかかれなかった価値観をもった人達です。意外に多いので、ビックリしています。しかも、全員が全員貧乏というわけでもなく、経済的に成功を納めている方達も、思いのほか、います。

どちらの発想が良いとか悪いとかの話しではありません。但し、皆さんがグローバルに仕事をしてゆく上で、この価値観の違いがある事も考えて仕事を進めて行くと、効果的に恊働できるのではないでしょうか。 個人的には両方のバランスをいつも意識して、人生の目的を忘れない事でしょうかね。もっともっと、広く深い視野で生きて行きたいですよね。 私の場合は、「死ぬ気で遊び、死ぬ気で働き、死ぬ気で愛す」でしょう。じゃないと、人生もったいないです。もう余り残ってないのかもしれないし。。。やっぱり、究極は、「Love to work」ですかね?

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日本企業のグローバル化

Masakiです。5月30日付けのNew York Timesに、こんな内容の記事が載っていました。「海外のトップクラスの大学を出ている人財を採用したがらない日本企業」理由は、社風や和を乱す人間を恐れての事が多いようです。中国、韓国、インドなどの急成長を遂げている新興国では、社内に蓄積されていない知識や経験が欲しい為に、積極的に海外で教育を受けた人財を採用しているようです。違いを受け入れ、それを力に変える働きかけです。多様性を受け入れるという事でもあるでしょう。

このような話しは、20年程前にもよく聞きました。日本企業の在り方(Being)グローバル化は、その当時から余り変化がないのでしょうか。そんな流れの中で、折角、海外のトップクラスの教育を受けた人財も「日本企業に合うように、自分を作り変えようとしている」ようです。

いつまでたっても、自分のやり方を強要するシステムが根強い日本企業が多いようです。物事の自然な流れに逆行しているような感じを受けます。日本は、日本企業は、日本人は、これからのグローバル化に対応できるのでしょうか。 過去の成功体験を大いに受け入れて、日本の良さを全面に自らを鼓舞し、復興に力を注いでいます。それはそれで、大いにすべき事でしょう。それに加え、そろそろ、違ったベクトルに進んでも良いのではないでしょうか。過去の良さだけでは無く、未来に向って、勇気を持って、新しい流れに積極的に取り組むべきではないでしょうか?将棋の世界でよく聞く「定跡を捨てる」事に勇気をもって取り組めるかという事だと思います。

皆さんは、どう思いますか?



がんばれ日本!

morioです。先日、世界中を駆け回っているアメリカ人ビジネスマンに「日本は、本当にどうしちゃったの?  このところ中国、ロシアにいいように扱われ、ずっと景気は悪いし、元気がないように見えるよ。」と言われてしまいました。

実際このごろトヨタやホンダまでもアメリカでは今一の印象が出てきました。

一方、2年もかからずガバメントモータースと言われたGMが、株式の再上場してしまいました。(はたしてJALは短期で再上場できるのでしょうか?)

先日はソニーがアップルに買収されるかもしれないという噂が出ていました。

円高で多くの日本企業は利益が大幅に減ってしまっていますが、逆に円高のメリットを生かして欧米の会社を買収するという日本企業の話を聞かないのは残念です。

今こそ自分たちの自信を取り戻さないといけないのではないかと思います。

がんばれ日本!という気持ちです。

そのために  私たち日本人として何が日本の、日本人の強みだとはっきり自信を持って言えるでしょうか?



3年後、あなたの仕事はありますか?

morioです。日本で長年コンサルタントをしている方と話をしました。

「今までは、グローバル化といっても頭では分かっているけど正直どれだけ身近な問題かというと自分には少し遠いことという気がしていた。ところがこのところの楽天やユニクロの動きを見ているともう待ったなしの所まで日本も来たなという気がする」というのです。

外国人と競争して自分の仕事を作る時代がもうそこまで来ているという認識を持ち始めたのです。彼もこのブログを始めたとき私たちが感じていたことをだんだん肌で感じられてきたようです。

むしろ今では、彼はこの環境変化が激しい状況下で、今のまま何もスキルも意識も変えないでいて、3年後に今の仕事がそのままあると思っていたら大変なことになるとクライエントに話し始めたそうです。そして、「あなたは、3年後も組織で欲しい人材として活躍できる自信はありますか?」と質問しているそうです。

グローバル化が叫ばれる中、自分のキャリアを考え、真剣に自分のエンプロイアビリティを高めようとするなら、「3年後、あなたの仕事はありますか?」と自分に問いかけ、その現状認識をベースにこれから何を自分がするのか、自ら意思決定する時代になったとつぶやいていました。

やっと日本の人たちも危機感が出てきたなという感じがします。

あなたは、今、3年後に備えて何をしますか?

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from nori:  グローバル化を身近に感じるかどうかという点(認識)と、それについて自分は何をすべきかという点(行動)が重要ですね。日本では大河ドラマ「龍馬伝」の影響か、幕末の志士たちの人気が高まっているようですが、人気の根底にあるのは彼らの多くが行動派だったからでしょう。行動できる人たちへのあこがれは強いが、自分が行動するまでにはなかなか至らないのが現実?3年後の自分の仕事やポジションを考えた場合、今とる行動とは何か。Education?Networking?Investing?明治維新の時と同じくらいの規模で行動変革が求められているかもしれませんよ、皆さん!

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from masaki:  Noriさんのコメントを読んでいて、フッと、「何が、人に行動、または行動改革を起こさせるのかな〜。」と考えてみました。勿論、人によってそれぞれきっかけになる事は違うと思います。しかし、一つの大きなきっかけは外から加わる圧力や環境の変化ではないでしょうか。(例: レイオフ、会社の倒産etc.) そして、その変化を感じられるかどうか。( 認識)

時には目に見える環境の変化、時には漠然とし過ぎていて肌で感じ辛い環境の変化があります。グローバル社会になって、今までのものの見方では分り辛い環境の変化が起こっています。とても怖い事です。

例を上げますと、日本のメーカーが生産拠点を労働賃金の低い国に移し始めてから久しくなります。工場で働いていて直接生活に影響のある方以外は、漠然的とこの事実を受け止めているのではないでしょうか。

この環境の変化を肌で感じやすくすると、こんな事が言えるかもしれません。

日本国内の労働市場は閉鎖的(日本人の労働力の維持)、又は、日本の法律は、社員をしっかり守るようにできていると言われます。「海外ほど簡単に正社員をレイオフできないしね。」よって、何となく安心。。。

しかし、生産拠点の海外移転を通して、現実の労働の機会は、海外の人達に取られてきています。つまり、既に生産市場に国境は無くなってきています。この流れは、なにも生産現場だけの話しではありません。販売市場もどんどん国を越えて発展するでしょう。つまり、日本国内での売り上げが少なければ、海外で稼いで、企業は生き残りを掛けるでしょう。

日本国内に労働者が入って来るといった目に見える変化は無くても、労働の機会が海外に移転する事により、日本の皆さんもグローバルの競争社会の真っただ中に、既にドップリ浸かっています。こういう見方をしても、グローバル社会への変化を感じられるのではないでしょうか。

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from morio: これからの1、2年で現実にどれくらい社会やビジネス、会社が変わっていくは分かりません。どれくらい日本にいて、グローバル化が身近に感じられるか分かりません。実際どれくらいの日本の会社の中で日本語から英語にビジネスの言語が変わっているのかわかりません。

でも、これから起こる変化に対して、変化が起こってからリアクティブに対応するのか、変化が起こる前からある程度予想してプロアクティブに対応するのか今まで以上に差がついていくのは確かだと思います。

だから今、自分はどういう選択を将来にするのか、心と行動の準備をするそんな時期になっていると思います。さあ、何から始めましょうか?



ワールドカップ個人戦

Masakiです。今、日本に来ています。連日、連夜の日本でのサッカーフィーバーには、圧倒されっぱなしです。チームスポーツであるサッカーをみていてフッと気付きました。団体競技であるサッカーは、実は限りなく個人戦に近い色合いの競技の様な気がします。今後のグローバルビジネスの展開を見ているようでした。

William White 著 Organization Man (1956) の中で「組織人間」という言葉が紹介されています。驚く事に、個人主義が色濃いアメリカでの事例を取り上げています。

オーガニゼーションマンは、当時アメリカの典型的な労働者あり、禁欲を押し付けられていたようでありました。殆どが男性、組織の為に個性や個人的目標を押し殺して生活の糧を得ている人達。。。オーガニゼーションマンは、アメリカの主流派であったようです。それと引き換えに、組織も個人に忠実であってくれたようです。(抜粋)この本は、アメリカでベストセラーだったそうです。

「個人主義の最先端を行っているアメリカにでさえも、こういう時期を通過してきたのか。」と思うと、どこの国でも同じ道をたどるのかな〜と思いました。日本では、「働くなら正社員がいい」と良く聞きます。しかし、最近の現実をみますと、組織も労働者もお互いに忠実でありますでしょうか。言い方を変えますと、「お互いに盲目的に忠実である時代」は、過ぎ去ってしまったように思えます。

今回の日本代表のサッカープレイを見ていて、個人でいかに優位性を見いだし、団体に貢献して行くかの典型を見せられた気分です。それぞれ違ったスキル、強みを生かせて、初めて団体戦に加われる。グローバルビジネスでは、そんな戦い方に変わってきている様な気がします。

会社への属し方が生き残りの基準では無く、個人的能力が会社を存続させる力になる事を考えさせられるワールドカップでした。

皆さんは、どうの様にグローバル競争社会を生き残き抜きますか。