グローバル化への第一歩
masakiです。今、日本に来ています。今回、日本の工場で外国人を部下に持つ人達と話しをする機会がありました。「外国人と仕事をしていて、どんな事がチャレンジングですか。」との質問に対して、かなり多くの方が 「~がちょっと変かな。。。」という表現で答えて下さいました。
“何が、どう変なのか” を突き詰めて行くと、一般的に普通の人達(日本人)には、共通のイメージ、行動、言動があるようです。その漠然としたイメージから外れてしまう事、又は、外れてしまっている人に対して、変であるというレッテルを貼ってしまうようです。
日本人の多くは、その ”イメージから外れたことをしない事” により、調和を保っているのかも知れません。その無意識の認識をベースに、自分達は “正しい” 相手が “間違っている” と決めてしまいがちになっているのではないでしょうか。
この傾向は、特に、上司が日本人、部下が外国人という状況になると顕著に現れてくるようです。上司という立場を上手く利用して、相手を力技で従えてしまう。時間が無い、納期に間に合わないという理由で、今回は、又は、今回も、相手を適合させてしまう。
いかがでしょう、皆さんは、この様な経験はありませんか?
では、「なぜ、そういうやり方、行動、考え方が正しいのか?」と質問してみました。すると、日本人、外国人を含めた全く基礎知識の無い相手に、その理由を分り易く説明する事が難しいという事がわかりました。今回、お話しを伺った人達は、それらの行動があまりにも当たり前だったり、常識の範疇だったので、”なぜ、そうするのかという理由” を考えた事が無いと自分でも驚いていました。
日本の常識、会社の常識、自分の常識。。。先ずは、自分達の事を良く理解し、それを相手に分り易く、説明できるようになる事もグローバル化への第一歩となるのではないでしょうか。
皆さんは、こういう視点で個人のグローバル化を考えた事はありませんか?
3件のコメント
グローバルビジネスにおける礼儀
08/23/2009, 16:42
Filed under: - グローバルビジネスに欠かせない人財, - 日本人の特徴と行動パターン, @noriの投稿記事 | タグ: グローバルコミュニケーション, グローバルビジネスにおける礼儀, グローバル会議, ビジネスマナー, Being変革, 遠慮, 日本独特の文化, 日本人の察する気持ち, 日本人的感覚
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noriです。USと日本を行ったり来たりする仕事をしていると、さまざまな場面でカルチャーの違いを体験するものですが、ビジネスにおける「礼儀」(manners, protocols, etc.)についてはいろいろと考えさせられますね。これも「Being変革」が必要なポイントです。
日本人は礼儀正しいとよく言われます。例えば順番を守るとか、交通規制に従うとか、あるいは人に道を譲るといった行動からそのような評価を得ているのでしょう。調和を重視する姿勢や察する気持ちなど、日本独特の文化がこのような行動の根底にあると考えられます。もちろん、このような行動様式を我々は誇りに思っていいわけですが、実はグローバルビジネスの現場においては、逆に誤解を招く場面も多々ありますね。
そのいい例が、会議やコンファレンス(テレコンも含めて)での参加態度です。USでコンサルティングをしていると、日本人の参加者がいつも黙っているので困る、もっと意見を述べてもらうにはどうしたらいいか、と頻繁にアドバイスを求められます。確かに日本人の参加者が、他の国の参加者以上に活発にしゃべっている状況は少ないかもしれません。日本人にその理由を聞いてみると、たくさんの人が意見を言いたいようなのでまずは聞いてみたい、他の人をさえぎってまで意見するのは失礼だし性に合わない、大した考えが思いつかないので遠慮した、と述べる人が多いようです。なるほど、礼儀正しい日本人的感覚かもしれませんが、これは本当の意味で礼儀正しいのでしょうか。
他の国の参加者に、なぜ日本人にもっと発言してほしいのかを聞いてみると、黙っていると彼らが何を考えているかわからないので不安だ、意見を言わないから合意したと思っていると後で驚かされることがあるからだ、意見を言わないなら参加してもらう価値がないからだ、といった答が返ってきます。つまりこの場合の「礼儀」とは、とにかく些細な事でもいいから自分の考えを述べて他の参加者を安心させること、もしそれができないなら、”I really want to hear you out today, so I try not to speak much.”(今日は皆さんの意見をじっくり聞きたいので、あまりしゃべらないようにします)と最初に言うか、”Let me think about this and get back to you all later.”(少し考えたいので、後で意見します)と言うべきなのでしょう。発言しないこと=他の参加者に失礼、になりえるわけです。
最後に、みんなが当たり前のことしか話していないので何も付け加えることはない、と少し批判的な理由で会議での意見を控える人もいるようですが、この場合の礼儀はなんでしょうか。”Come on, we are not going anywhere. Let’s think more creatively.”か、”I have to go to another meeting.”ではいかがでしょうか。無駄な時間を過ごすのは礼儀正しくありませんね。Make sense?
アメリカの採用事情と影響力
08/17/2009, 10:47
Filed under: - アメリカ人の特徴と行動パターン, - グローバルビジネスに欠かせない人財, @morioの投稿記事 | タグ: アメリカ, グローバル, SNS, Twitter, 影響力
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morioです。みなさんもご存知の通り、アメリカも不景気です。失業率も上がっています。一度今の仕事を失ってしまうと、次の新しい仕事を見つけるのは大変難しい状況が続いています。
ある企業の人事担当者がシリコンバレーで事務職の求人広告をインターネットの求人サイトに掲示したところ、3時間で600人以上の応募があり、担当者はあまりの多さで対応に忙しく仕事にならなかったとこぼしていました。
さて、このところ就職のためにレジメを提出する時にSocial Network Service (SNS)のFacebookやMy Space、そして最近話題になっている Twitterの個人のアドレスの記載を求める企業が増えています。
理由は、応募者が本音レベルで具体的にどんな発言行動をとっているか調べるためです。たとえ面接の際に非常に良い受け答えをしていても、それがその場限りの建前の発言なのか、あるいは正直な反応なのか、本音なのか、実際に今までどんな発言をしてきたのか調べ、本当に採用するに値する人材なのか、判断するのです。どんな考え方をして、どのようなコミュニケーションをしているのか、採用する企業の価値観、ビジョン、行動規範に本当にふさわしい人材なのか、バックグラウンドチェックとして使っています。応募者の反応は、個人のプライバシーの侵害だと反発するより仕方がないという人が多いようです。そして、むしろ積極的に自分のアピールやプロモーションになると考えている人も多いようです。
最近、さらにSNSの新しい使い方をする企業が現れてきました。特にTwitterに関してその人のサイトにどれだけの数のフォロワー、支持者がいるのか、つまりオピニオンリーダーになっているのか、インターネット上での影響力に注目するところが出てきました。どれくらいの読者に影響を与えられるか、そしてそれを採用の基準にするのです。どれだけの人たちに興味ある話題や意見を提供し、影響を与えているのか、実際に何人の人たちが働きかけられる人脈としているのかを採用の基準にするのです。コミュニケーションの発信源として活動しているか、いかに受け身でなく、積極的に意見を発信しているかが重要になってきています。
あるアメリカ人キャリアコンサルタントが、昔はコンピュータスキルとしてマイクロソフトワードやエクセルを使えることが必要だったが、今はTwitterでどれだけ人に影響力を与えることができるかが重要になったと言っていました。
果たしてインターネット上の影響力と実際の組織での影響力とは同じなのか、疑問は残りますが、積極的に意見を発信し、人を引きつけ、巻き込んでいくことができる力がますます重要になり、多くの人脈を持っているかが鍵になる時代がやってきたようです。そして、グローバルな世界で活躍していく上でも、影響力は見逃せないポイントの一つとなっていきそうです、
日本でもこれから同じようなことが起こってくるのでしょうか?
価値観の影響
masakiです。先日、米国最高裁判事にSotomayor女史が任命された。英語を母国語とせず、ニューヨーク州ブロンクスにある貧困地域で育ち、離婚も経験、子供の時から糖尿病を煩っている方である。両親は、プエルトリコ出身。アメリカンドリーム、サクセスストーリーを体現したと言われている。この任命に当たり論争になったのが、下記の発言である。
“… I would hope that a wise Latina woman with the richness of her experiences would more often than not reach a better conclusion than a white male who hasn’t lived that life.”
これを過大意訳して、共和党議員が ”経験豊なラテンアメリカ系女性は、白人男性に比べて、良い判定を下す。” と彼女は信じていると報道した。
彼女の反対勢力は、”判事は、法と憲法に対し、公平で、冷静で、誠実であらねばならない。” と述べ、”判定が、その人の人生経験に左右されてはならない。” として反対した。
ここでは、上記の論争を蒸し返すつもりは無い。価値観の形成とその影響に関して、皆さんと考えてみたいと思う。
国際社会には、多くの違ったバックグランドを持った人達が共存している。アメリカ人、日本人、プエルトリコ人。。。それぞれ個人の価値観は、どのように形成されるのだろうか。親の影響、育った環境、育った土地柄、どんな仲間に囲まれているか、どんな経験を積んで来たか、など、全ての人生での出来事が、その人の価値観形成の要因になっているではなかろうか。
価値観は、その人の考え方、物事の捉え方、決断に強い影響力を発揮する。勿論今回の論争は、最高裁判事任命という性質上、個人の価値観より法の遵守が求められていた。
ここで皆さんに問いたい。法律上でもビジネス上でも、公の場では、我々は日々客観的に物事を判断し、行動する事を求められている。少し前、とある首相が「私は、客観的に自分の事が見れるんです。」と言ったらしいが、それって、本当に可能なのだろうか。100%自信を持って、客観的な判断を下せると言えるのだろうか。
Q1: 皆さんは、必要な場面で、客観的判断を下している自信はありますか?
Q2: 客観的判断を求められた時、どういう事に注意して判断を下すようにしていますか?
リスクをとらない日本人? パート3
08/02/2009, 08:59
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