High & Low Context (家庭編)
Masakiです。今夕食をしていたのですがね。妻から質問がありました。
<バックグラウンド> 僕の親戚と両親が伊豆の温泉に旅行に行きました。旅館の予約や観光地は私がアメリカから手配しました。通常、私が妻と両親を温泉に連れて行く時は、料理が良い所、宿でゆっくり時間の流れを感じられる事を最優先に決めます。但し今回は、人数も多い為、一般的に、予算も含め、皆んなが楽しめる所を選びました。
私: 今回の両親の旅行は「まあまあ」だったみたいよ。
妻: 道に迷ったの?
私: いつも期待している旅館や料理のレベルと比べるとちょっと期待外れだったみたいよ。
妻: 私の話し、全く聞いていないでしょう。 (っと言われてしまった私でした。)
これって、かなり日本人的なHigh Contextな会話なんですよね。私もうっかりしていました。妻の質問にLow Contextに答えていませんでした。これをLow Context に落とすとどうなるか。
私: 今回の両親の旅行は「まあまあ」だったみたいよ。
妻: 道に迷ったの?
私: いや、道になんて迷っていないよ。(ちゃんと質問に答える。)
妻: じゃ、どうして「まあまあ」だったの?(この質問は、日本人は勝ってに推察して、答えてしまうかもしれない。)
私: いつも期待している旅館や料理のレベルと違いちょっと期待外れだったみたいよ。
妻: どうして?
私: だって、色々な人が沢山参加したので、皆んなに合わせた普通の旅館と観光を手配したからね。
妻: なるほどね。
ここまでLow Contextに落とす事で、「私の話し、全く聞いていないでしょう。」とは言われないで済むハズでした。 「1を聞いて10を知れ」って言われて育った私と相手にキチンと伝えるには、場合によっては「10回説明して1回わかってもらえれば良しとする」文化の違いかもしれません。High Context vs. Low Context…私の修行もまだまだ続きます。。。
3件のコメント
主張する英語
01/14/2013, 17:18
Filed under: - 日本人の特徴と行動パターン, @masakiの投稿記事 | タグ: Direct, High Context, Indirect, Low Context
Filed under: - 日本人の特徴と行動パターン, @masakiの投稿記事 | タグ: Direct, High Context, Indirect, Low Context
Masakiです。先日、アメリカ人とコミュニケーションの話しで盛り上がりました。日本人の英語の使い方です。High Context とか Indirect とかの英語表現という話題でした。
彼が同行セールスした日本人上司の英語だそうです。その上司はTOEICでもかなりの高得点を取る方で、英語には自信があるそうです。ミーティングの目的は、「既に提出してあるプロポーザルのOKをもらい契約する事」であったようです。相手は、中東系のアメリカ人だったそうです。
上司の日本人: How did you like our proposal?
お客さん: Not bad…
上司の日本人: Did you like it?
お客さん: Well, yes…
まあ、こんな話しが永遠と続いたそうですが、中々、契約の話しに到達しなかったようです。その後日本人上司は、あのお客さんは「きちんと契約書」を読んでくれていないと思い、カンカンだったそうです。
その後アメリカ人の彼がお客さんに確認したところ、お客さんからみたら「あのミーティングが、契約を決める目的」であった事を全く認識していなかったようです。聞かれた事に対して、真摯に答えただけだそうです。このアメリカ人の部下も、上司がいつ本題に入るのか気にしていたそうですが、上司がミーティングを仕切っていたので、遠慮して口は挟まなかったようです。
状況から察するに、日本人上司が「我々の出したプロポーザルは、いかがでしたか?」と聞いた裏には、良ければ契約の話しに自然に進む、悪ければ、お客さんから改善点を指摘してくれる「ハズ」という前提で会話を進めた感じがあったようです。いくら英語が堪能でも、「言葉通りに理解する」(Low Context & Direct) 相手には、それに目線を合わせた英語を話さないと、意味が伝わりません。
このお客さんの場合、アメリカ人の彼ならば、もっと直接的な会話を持ったそうです。例えば、
I would like to close the business today.
Please let me know how to improve our services in order to get your business today.
これくらい直接的に伝えた方が、かえって、相手に親切な場合もあります。相手に「こちらの言わんとする事を察してもらう」のは、もしかしたら、伝える側の甘えかもしれませんね。 英語が堪能な日本人でも、ビジネスで誤解を生む一例でした。
皆さんは、思い当たる点、ありませんか?
2013 新年
01/08/2013, 12:22
Filed under: @masakiの投稿記事
Filed under: @masakiの投稿記事
Masakiです。2013年、あけましておめでとうございます。2012年は、いくつかの日本企業の海外との取り組みに勢いが感じられました。少しづつ元気がでてきているようで、今年は楽しみです。 但し、社内研修や外国人採用のやり方を見ていますと、もっともっと担当者の目線を上げられればと思います。今年も面白いトピックを提供して行きます。皆さんからの活発なご意見もお聞かせ下さい。 今年も、元気に健康で楽しくチャレンジして行きましょう!
日本は、人が資源
Masakiです。先日、アメリカ在住の日本人先輩とランチを取りました。Kさんは、20代の頃、アメリカに単身乗り込み、アルバイト、自営業などを経て、現在はサラリーマンとして西海岸のビジネスをすべて任されております。所謂、雑草のごとく現場からの叩き上げで勝ち残っている方です。
「人財」という観点からみて、日本が大きく変わった事をしきりに気にしていました。彼が学生の頃は、学校では、「日本は資源が乏しい国です。どうしても輸入に頼らなければなりません。よって人を資源と考え、人の力により付加価値を付け、より良い製品を海外に送り出して行かねばなりません。」とよく言われたそうです。よって、ゆとり教育とかWork Life Balance とかいう概念は無く、社会全体が必死に更なる上を目指していたようです。
今、例え不景気だといっても、行き倒れの人の話しは聞きませんし、路上生活者も食べ物だけは確保できているようです。多分、戦後復興の時とは、貧しさのレベルが違うのでしょうね。ある意味、社会に甘えられるゆとりがあるのかもしれません。 そんな環境の変化のお陰で、そこまで必死になって付加価値を作り出さなくても、生きられてしまうのかもしれません。
そのようにゆとりのある社会で生活しているうちに、新興国からの価格競争に押され、安くする事で企業努力を全うしていると思いこんでいる傾向があるように思えます。先進国の仲間入りを果たした日本が、新興国の生活レベルに戻りたいとは思えません。やはり、人という資源に、もっともっと個人も企業も投資して、価格競争のジレンマから価値競争にシフトできるように応援して行きたいと思います。
皆さんは、自分の付加価値を上げるのに、どんな取り組みをしていますか?
日本企業のグローバル化