New Japan Initiative Blog – 在米コンサルタント3人が日本人ビジネスパーソンに提言します!


自分の物差し、相手の物差し

morio-itozu-photo-1morioです。日本育ちの私は、ものを測るときに日常センチメートルの物差しを使っています。アメリカ生まれでアメリカ育ちの我が家の子供たちはインチの物差しを使っています。同じものを測っても違う数字、データになり、お互いに噛み合ないこともしばしばです。

理想は懐にたくさん物差しを持っていて状況に応じて使い分けられれば良いけれどなかなかそれはむずかしい。

グローバルな世界で仕事をするとき、自分の1つの物差しだけに頼って世界中の物事を測って判断すると、トラブルが起こります。

みんなそれぞれ自分の物差しを持っていますから。

理想の会社、理想の組織、理想のリーダーシップ、理想の上司、部下、理想の社員、チームワーク、会議の進め方、仕事の評価、時間の使い方や配分、労働時間、品質、等々。それぞれに対して自分の物差しの特徴と相手の物差しを理解しておかないとトラブルになり、結果的にお互いが不満になります。

そうならないためには、お互いがそれぞれの項目に対してどんな物差しを持っているか、期待を持っているか、事前に徹底的に理解し、確認するまで話しておかないといけません。実際にトラブルが起こる前に(みんなが落ち着いている時に)、話し合うことが大切です。

グローバルな世界で仕事をするためには、お互いの物差しの違いを理解するだけでも日本国内で働いている時よりたくさんのコミュニケーションが必要になります。

 



城島選手の退団

morio-itozu-photo-1morioです。先日、メジャーリーグのシアトルマリナーズの城島選手が退団し、日本の球界に戻る決断をしたというニュースが報道されました。

城島選手はメジャーリーグで唯一の日本人捕手だったので注目していました。

なぜなら捕手というポジションが、ユニークなポジションだからです。投手や他の野手だったら、自分のスキルや身体能力の素晴らしさをアピールして、実際に試合で自分の打撃や守備、走塁、ピッチングでよい成績をおさめれば、個人の力でよい評価を得ることができます。

でも捕手は、それだけでは十分ではありません。捕手は自分のチームが勝つために相手の打者に対してどんな配球をするか、投手のリードをすることが重要な仕事です。捕手が出す配球のサインに投手が納得して従う信頼関係を作り上げることは捕手の大きな役割です。投手の気持ちや調子、強み、弱みを理解し、相手チームのバッターの強み、弱み、癖をふまえてベストな配球を決めることが捕手には期待されています。

メジャーリーグでプレーしている選手は、みんなマイナーリーグで成功してメジャーに昇格してプレーしています。一人一人が自分の成功体験を持っています。自分の考え、やり方に自信を持っています。そういう人たちに、指示や注文を出して納得してもらうこと簡単ではありません。突然日本からやってきて、日本での経験や実績のみで大リーグでのプレーの経験がなければ、すぐ受け入れて評価をしてくれません。

次のバッターへの配球を決める時、味方の投手から信頼感を得ていないと、サインを出してもすぐにクビを横に振って受け入れてくれません。

そんな状況を城島選手のマリナーズの最初の年ではたびたび見かけました。最初は、本当に城島選手は大変だったと思います。

それが2年目、3年目となると城島選手のリードに対してマリナーズの投手の反応も変わってきました。信頼感を獲得しチームの中で活躍する機会を見るに従ってこちらも嬉しくなりました。

私には、城島選手のプロセスがグローバル化していく組織の中で日本人のマネジャーのみなさんが現地化で苦労される姿と重なります。

信頼関係は、瞬時に確立するものではありません。

部下やチームメンバーの信頼関係を作るには時間とプロセスが必要です。同じ言葉を使っているからと言ってもどれだけお互いが理解しているかはわかりません。

このところ私は、ダイアローグ(dialogue)という言葉が好きです。日本語に直すと対話ということですが、お互いが自分の認識や印象、現状分析や期待を徹底的に繰り返し納得するまで話し合うことが大切だと思っています。

ダイアローグを通してお互いの考えや立場が理解でき納得できることが、次のアクションを積極的に実行する気持ちを生み出します。信頼関係を作るプロセスでダイアローグは不可欠だと思っています。

今年は、城島選手は怪我もあり、チームの若手起用の方針もあり、ベンチにいることも多くなかなかゲームでプレーできずに大変悔しかったことと思います。

城島選手のメジャーリーグでのチャレンジが今年で終わってしまったのは残念ですが、来年は城島選手がメジャーリーグで経験し学んだことを日本のプロ野球でどのように実践し活躍してくれるのか大変興味があります。日本の野球もグローバル化が始まっていますから。



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Masaki, Morio, Nori



英語だけで十分?

morio-itozu-photo-1morioです。

masakiさんの投稿でも紹介されていましたが、日本では、TOEICでハイスコアを取ることが大切です。多くの企業で昇進昇格の資格要件の中にTOEICのスコアが決められているので、必死になります。実際企業も社員の人たちも時間とお金をかけています。

いつも疑問に感じるのは、英語ができたらグローバルな人材として活躍できるようになるのかなということです。

語学ができることは、もちろん大切なことですが、相手と信頼関係を作るためのコミュニケーションスキルも身につけないとやはり片手落ちになると思います。

前にnoriさんの投稿でありましたが、会議に参加する態度などグローバルなビジネスの礼儀を知っていないと信頼関係は築けません。

日本の会社では新入社員研修でビジネスマナーを習いますが、グローバルなビネスをする上で礼儀作法マナーを身につける機会は英語を勉強する機会に比べまだまだ少ないような気がします。



日本人社員への懸念

morio-itozu-photo-1morioです。最近、ある米系のグローバル企業でAsia Pacificの責任者をしている日本人のエグゼクティブと話しました。

彼のコメントの中で特に印象に残ったのが、日本人の部下の中で外国に出て行って、リーダーとして活躍しようと思う日本人が昔に比べて少ないのではないかというものです。

自分から東京や日本から離れてシンガポールや香港、上海などアジアの国に転勤し、自己主張の強い外国人マネジャーたちを束ねて業績を上げることにチャレンジしようとする人が少ないとこぼしていました。自分は日本国内で頑張りますという部下たちにどうしたらもっとチャレンジ精神を育てられるのかと悩んでおり、このままではグローバルな活動をする会社の中で日本と日本人の発言権がどんどん低下していくのではないかと不安を抱えていました。

もし彼の悩みが他の企業で働く日本人のエグゼクティブのみなさんに共通するものであれば、これは大変怖いことだなと思います。